# Claude Code に毎回「次は何?」と指示しなくて済む方法 > 終わったセッションは、人が次を決めるまで止まっている。前提が終わったかどうかを人の頭で解いているから、その人が別の作業をしている間は誰も解けない。 ## 夕方までに、同じ質問に何回答えたか 朝に 3 本立ち上げて、昼過ぎに 1 本が終わった。私たちはそのとき別のセッションの差分を読んでいた。終わった 1 本は、私たちが次を渡すまで何もしない。読み終えてから戻って「次はこれ」と打った。その間、20 分くらい寝ていたと思う。計ったわけではない。 これが 1 日に何度もある。夕方に振り返ると、「次は何?」に答える作業を何回かやっている。AI は速い。速いぶん終わるのも早くて、終わった直後に誰かが次を決めないと止まる。その誰かは私たちしかいない。 次を決める作業の中身は、そんなに高度ではない。候補の中から、前提が終わっていて、他のセッションが手を付けておらず、人の判断待ちでもないものを 1 件選ぶ。難しいのは選ぶことではなく、それを別の作業の途中で、1 日に何度も割り込まれてやることだ。 しかもこれを私たちは頭の中で解いている。どのカードの前提が終わったかは、さっき終わった作業を覚えていないと分からない。覚えている場所が頭の中しかないので、別のことを考えている間は誰も解けない。 ## 最初にやったこと 試した順に書く。どれも途中までは普通に使えた。 まず私たちは 1 本の長いプロンプトに全部書いた。「A をやって、終わったら B、その次 C」。短い並びなら動く。困ったのは途中で前提が変わったとき。B の結果を見て C が要らなくなっても、セッションは C に進む。割り込んで「C はやめて」と打つので、結局私たちが見ている。 次にリポジトリの `TODO.md` にチェックボックスを並べて、上から順に、と頼んだ。残るのは良い。ただ、どれが今動いているかは書かれない。同じファイルを 2 本に見せると、両方が同じ行を取る。これは実際に 2 回やった。 CLAUDE.md に「リストを上から片付けて」と書いたこともある。毎回読まれるので指示を繰り返さなくて済む。ただ CLAUDE.md は恒久的な決まりごとの置き場で、今日の並びを置く場所ではない。仕事が終わっても消えないから、古い指示が残って邪魔になった。やめた。 GitHub Issues のラベルも試した。「着手可」のラベルを貼ったものだけ取らせる。番号で呼べて、閉じても残って、別の AI からも読める。これは一番まともだった。問題は、前提が終わったときにラベルを貼り替えるのが人の手作業だということ。終わった瞬間に貼り替えないと、AI は取れるはずの仕事を取れない。5 本動いている日にそれを毎回やる人はいない。私たちもやらなかった。 ## どこで追いつかなくなったか 詰まる場所はどれも同じだった。「前提が終わった」を誰かが手で反映しないと、次に取れる仕事の一覧が更新されない。その誰かは私たちで、私たちは割り込まれている。 ラベルの貼り替えだけは、貼っている間は正しく動いた。終わるたびに貼り替える手間が残っただけだ。 ## 私たちの場合の実際 私たちは自分のプロダクトと受託をあわせて、3〜4 本のプロジェクトを同じ日に行き来している。AI のセッションは多い日で 5 本くらい。これは私たちの典型で、計測した値ではない。 大きい案件はそのまま渡しても AI は動けない。「決済を入れる」では着手できない。だから私たちは会話 AI に「これの最小タスクに分解して」と頼んで、最初の一歩まで落としてから登録している。分解させるときに、どれがどれの後に来るかも一緒に書かせる。 分解すると 1 件が小さくなって、同時に並べられるものが増える。増えた結果、選ぶ回数も増えた。ここで効いたのは、前提が終わっているものだけを取り出せる状態を先に作っておくことだった。 体感では、1 日に答える「次は何?」が数回から 1 回か 2 回に減った。計っていない。残った分は、着手できるカードが尽きたときと、人の判断が要るときに寄っている。 ## Dazbench ではこう設計した 私たちが欲しかったのは、AI が自分で次の仕事を取りに来ることだった。ただし何でも取られると困る。前提が終わっていて、他のセッションが着手していないものだけにしたい。だから「今すぐ着手できるか」を人の記憶ではなく、カードに書いた依存関係から毎回計算させることにした。 1. 仕事 1 つにカード 1 枚。カードには dz51 のような番号が付く。 2. 後に来る仕事には「これは dz12 が終わってから」と一言添える。同じプロジェクトの中でだけ効いて、輪になる指定は保存できない。 3. セッションを起こすときは「着手できるものからやって」と言う。AI は、前提が終わっていて誰も手を付けていないものだけを取ってくる。着手済み、人が止めたもの、前提待ち、前提が見つからないものは別の束で返るので、間違えて取ることはない。 4. AI はその中から 1 件取って、状態を「進行中」にする。これが他のセッションへの「取った」の合図になり、次に呼ばれたセッションには候補として出てこない。 5. 人の判断が要るところに来たら、選択肢つきで人に聞かせる。ブラウザ通知が飛ぶ。 6. 人や相手の返事で止まるなら、状態を「待ち」にする。止まった扱いになるので、他のセッションが着手できるものと勘違いして取ることはない。 7. 完了にできるのは人が承認したあとだけ。AI が自分の判断で完了にすることはない。完了になった瞬間に、それを前提にしていたカードが前提待ちから抜けて、着手できる側に回る。 画面にも同じ分類で並ぶ順路ビューがある。進行中 / 並列可能 / 前提待ちの 3 段。判定は AI が使うのと同じ関数を通しているので、人が見ている並びと AI が取る並びはずれない。ここを二重に実装すると、人と AI で「着手できる」の意味が食い違う。 ## 実際に何が変わったか セッションを起こすときに言うのが、プロジェクトを指して「着手できるものから順にやって」だけになった。個別の指示を書く時間がなくなった。 終わったセッションが次を待って寝ている時間は短くなった。計測していない。体感。 同じカードを 2 本に渡す事故は減った。進行中にしたカードは着手できる束から落ちるので、後から呼んだセッションの候補に出てこない。ただし人が番号を直接渡せば、今も二重に渡せる。 > 解決していないこともそのまま書く。着手できるカードが複数あるとき、どれを先にやるかは人が決めている。AI には優先順位の根拠がない。依存関係は誰かが書かないと存在しない。分解のときに一緒に書かせるのが一番楽だが、書き忘れると全部が並列可能として並ぶ。目的が曖昧なカードは着手できる側に入っていても「これはどういう意味ですか」と聞かれて人に戻ってくる。依存が深い仕事だと着手できるカードが 1 件しかない日もあって、その日は並列にならない。 ## よくある質問 ### AI に次の仕事を自分で選ばせて大丈夫なのか 私たちは「着手できる候補の中から 1 件選ぶ」までを任せて、完了の判定は任せていません。完了は人が承認したあとに AI が記録するだけです。着手できるカードが複数あるときの優先順位も、人が決めています。 ### 依存関係は全部書かないといけないのか いいえ。書かなければ全部が並列可能として並びます。順番が問題になる箇所だけ書けば足ります。私たちは会話 AI に仕事を分解させるとき、前提も一緒に書かせています。 ### TODO.md で同じことはできないのか 並びを書く分にはできます。できなかったのは、前提が終わったことを自動で反映することと、あるセッションが取った仕事を他のセッションの候補から外すことです。どちらも手で直す前提だと、5 本動いている日に追いつきません。 ## 関連 - 締切と判断負荷から、今日やる仕事を AI に決めさせる: https://dazbench.app/jp/tips#pick-todays-work - 返信・入金・審査など、止まっている仕事だけを確認する: https://dazbench.app/jp/tips#whats-stuck - 仕事を人間と AI で振り分けて、AI が動いている間に自分の分を進める: https://dazbench.app/jp/tips#split-human-and-ai - 状態(ステータス): https://dazbench.app/manual#words/status - 任せられること: https://dazbench.app/manual#ai/can-do - AI エージェントのタスク依存関係を人間の頭で管理しない方法: https://dazbench.app/jp/docs/ai-agent-task-dependencies-without-a-human-in-the-loop - Claude Code を複数同時に動かすと、なぜ管理できなくなるのか: https://dazbench.app/jp/docs/why-parallel-claude-code-gets-unmanageable 最終更新: 2026-09-12 --- このファイルは https://dazbench.app/jp/docs/stop-telling-claude-code-whats-next.md で常に最新版を取得できます。人が読む版は https://dazbench.app/jp/docs/stop-telling-claude-code-whats-next です。